プラズマ乳酸菌を耳にすることが増えていますよね。プラズマ乳酸菌が含まれる商品が多数出ていて、どんな乳酸菌なのか気になる人も多いことでしょう。
今回はプラズマ乳酸菌の意味や効果、副作用などについて解説します。
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プラズマ乳酸菌とは?
プラズマ乳酸菌は、キリンが長年の研究から2010年に発見した、健康な人の免疫の維持をサポートする乳酸菌です。pDCに直接働きかけられる乳酸菌としては世界初です。
プラズマ乳酸菌が免疫の司令塔であるpDCに働きかけ、免疫細胞全体を活性化します。
※「世界初」について
ヒトでpDCに働きかけることが世界で初めて論文報告された乳酸菌(PubMed及び医学中央雑誌WEBの掲載情報に基づく)
プラズマ乳酸菌のすごい効果は?効果なし?
プラズマ乳酸菌の効果として言えることは、「プラズマ乳酸菌がpDC(プラズマサイトイド樹状細胞)に働きかけ、健康な人の免疫機能の維持に役立つ」ことです。
効果としては、あくまで「健康な人」の「免疫機能の維持」になるため、病気の人の免疫力を回復するというものではありません。その点に注意が必要です。効果がないわけではありませんが、薬のような効果を期待して摂取すると思うような効果は得られないでしょう。
プラズマ乳酸菌のメカニズムは、以下のとおりです。
引用元:キリンプラズマ乳酸菌
プラズマ乳酸菌はガン予防効果?コロナに効く?
プラズマ乳酸菌が「ガン予防効果がある」「コロナに効く」といったことはありません。研究で証明されている効果ではありません。
またプラズマ乳酸菌が含まれる商品は、飲み物や食品・サプリメントであり、医薬品ではないため、病気の治療効果を表示することはできません。
もし病気に効くのであれば、医薬品として販売されるでしょう。
プラズマ乳酸菌は腸内環境や便秘に効く?
プラズマ乳酸菌の効果は、「健康な人の免疫の維持をサポートする」ことであり、腸内環境改善や便秘改善に効果があるわけではありません。
乳酸菌と聞くと、腸内環境改善や便通改善に効果がありそうですが、乳酸菌には多くの種類があり、プラズマ乳酸菌はそれらに効果がある乳酸菌とは異なります。
プラズマ乳酸菌の論文・エビデンスは?
プラズマ乳酸菌については、ヒト臨床試験が行われ、論文も出ているため、エビデンスは十分です。
世界の医学系論文が調べられるデータベースであるPubMedにも多数掲載されています。
例えば、以下のような論文があります。
※Lactococcus lactis JCM5805株は、プラズマ乳酸菌のことです。
形質細胞様樹状細胞 (pDC) は、大量のインターフェロン (IFN) を産生することにより、抗ウイルス免疫において重要な役割を果たします。以前の研究では、マウスの pDC を直接刺激する乳酸菌の存在が明らかになりました。この研究では、Lactococcus lactis JCM5805 がヒト pDC を活性化し、in vitro で IFN 産生を誘導することを実証しました。さらに、無作為化プラセボ対照二重盲検試験では、L. ラクティス JCM5805 で発酵させたヨーグルトが in vivo で pDC 活性を活性化することが示されました。この効果は低 pDC 被験者でより大きく、IFN を産生する能力は最初から増加しました。結論として、Lの摂取。lactis JCM5805 は、pDC を直接活性化し、in vivo で IFN を産生する能力を高めることができます。したがって、L. lactis JCM5805 は、ヒトの抗ウイルス免疫を強化するための有益なツールである可能性があります。
引用元:PubMed
プラズマ乳酸菌はエセ科学で嘘?怪しい?
プラズマ乳酸菌をエセ科学で嘘だ、本当かどうか怪しいと考える人もいるようですが、多数の医学系論文や臨床試験が行われているため、エセ科学や嘘であると言うのは無理があるでしょう。
また、プラズマ乳酸菌の効果は「免疫機能の維持」ですが、「免疫力を回復させる」などと勘違いして、飲んでみたけど嘘だったなどと言っている可能性があります。
プラズマ乳酸菌の副作用は?下痢になる?
プラズマ乳酸菌の副作用は特に報告されていません。下痢になるといった表示もありません。
プラズマ乳酸菌を含んだ食品や飲み物はすでに多数販売され、多くの人が口にしていますが、危険性があるとの報告は今のところありません。
例えば、プラズマ乳酸菌を含んだ食品や飲み物は、機能性表示食品として届出がされており、そこで安全性が検証・評価されていますが、重大な健康被害は報告されていないと記載されています。
また、医薬品との相互作用についても問題になるような報告は無かったとされています。
プラズマ乳酸菌のキリンとファンケルの違いは?
キリンとファンケルどちらの会社からもプラズマ乳酸菌の商品が販売されているため、どんな違いがあるのか気になる人もいますよね。
プラズマ乳酸菌は、キリンが発見したもので、キリンが特許を持っています。その同じプラズマ乳酸菌をファンケルも使っているので、結論としてはキリンとファンケルのプラズマ乳酸菌は同じものです。キリンはビジネス戦略としてプラズマ乳酸菌の原料供給を他社に行っています。
また、キリンホールディングスはファンケルと2019年に資本業務提携しているため、様々な点で協力しています。そのため、ファンケルには素早く原料を提供したものと思われます。
どこで買える?コンビニやドラッグストア?
プラズマ乳酸菌はどこで買えるのかについてですが、コンビニやドラッグストアでも買うことができます。
最近はプラズマ乳酸菌を含んだ商品が増えているため、探せば多くの商品を見つけることができるでしょう。
プラズマ乳酸菌の商品
プラズマ乳酸菌の代表的な商品をいくつか紹介します。
①キリン イミューズ ヨーグルトテイスト
キリンからイミューズというブランドが展開されていますが、そのヨーグルトテイストの飲料です。飲みやすいと評判で多数売れています。
②午後の紅茶 ミルクティープラス
午後の紅茶からもプラズマ乳酸菌入りの商品が出ています。機能性表示食品でもあるため、パッケージには、「機能性表示食品」の表示があります。
③小岩井 プラズマ乳酸菌 iMUSE 生乳ヨーグルト
小岩井乳業からもプラズマ乳酸菌の商品が出ており、イミューズのヨーグルトが販売されています。小岩井乳業はキリンホールディングスが主要株主でキリングループです。食べやすくおいしいと評判です。
④ハーバルグッドいたわるザクロ&ローズヒップ
のど飴やグミで人気のカンロからもハーバルグッドというブランドからプラズマ乳酸菌入りのキャンディが販売されています。機能性は他の商品と同様で、「免疫機能の維持」です。
まとめ
プラズマ乳酸菌は、免疫機能を維持する効果のある乳酸菌で、他社の商品には同様の表示をしたものはありません。キリン以外から発売されているプラズマ乳酸菌の商品は、キリンが原料を提供しているものなので、キリンが開発したものと変わりません。
プラズマ乳酸菌の商品が気になる人は、すでに安全性が確認されていますので、一度試してみてはいかがでしょうか。