下半身の引き締めや、ぽっこりおなか解消に最適のエアロバイク・トレーニングですが、やみくもにペダルを漕ぐだけでは十分なダイエット効果は得られません。
エアロバイクは、漕ぎ方ひとつで結果に大きな差が生まれます。着実に”痩せ効果”を生み出すにはちょっとしたコツがあります。
今回は、エアロバイクの正しい使い方について紹介します。効果が出ずに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
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エアロバイクの正しい姿勢は?
エアロバイクで正しい姿勢をとるときに、マシンで確認するポイントは、サドルとハンドル、ペダルの位置です。サドルの高さは、座った状態でペダルに足に乗せて軽く膝が曲がる程度にします。
正しい姿勢としては、背筋はまっすぐ、背中が丸まらないようにします。頭は少し下を見るくらいの感じがいいでしょう。前かがみになりすぎたり後ろに反り返るのは腰痛の原因となるので気をつけてください。
もし姿勢が崩れていれば十分な効果は得られません。崩れた姿勢での運動は腰や膝に負担がかかり、筋肉を傷めたりケガをするリスクが高まります。また、筋肉のつき方に偏りがでて、思うようなスタイルアップができない可能性もあるので注意してください。
アップライトバイクとスピンバイクの違い
エアロバイクには「アップライトバイク」と「スピンバイク」があります。
アップライトバイク | スピンバイク | |
姿勢 | 直立 | 前傾姿勢 |
対象者 | 主に初心者 | 上級者 |
負荷 | 軽めが多い | 高く設定できる |
アップライトバイクは上体をまっすぐにして漕ぐタイプです。一般的な自転車と同じ動きですから、バイク初心者でも手軽にトレーニングできることで人気です。
上半身のバランスを取りながら漕ぐので、下半身だけでなく体幹を鍛えることもできます。負荷調整の範囲が広く、体格や目的にあわせてトレーニングするのに向いています。
スピンバイクはロードバイクのような形状をしています。マシンの前部にフライホイールを搭載しており、ペダルを踏みこむことでホイールを動かしていきます。有酸素運動はもちろん、無酸素運動も行えるのが特徴です。
アップライトバイクに比べると運動強度が高く、下半身強化に加えて心肺機能の強化が期待できます。本格的にトレーニングしたい人におすすめです。
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エアロバイクは前傾姿勢?前かがみ?
エアロバイクを漕ぐときは「前傾姿勢」がおすすめです。前傾姿勢とは、股関節を起点にして体を前を倒す状態をいいます。
上半身をお尻や腿の裏側の筋肉で支えるので負担がかかりにくいです。前かがみは腰椎を起点とするため、腰を痛めやすくなります。
前傾姿勢で漕ぐと下半身だけでなく上半身を使うことになるので体全体に負荷がかかり、全身運動となります。脂肪燃焼効率も高まるので、より効果的にダイエットできるでしょう。
上半身を前傾させることで腕、背中の筋肉と体幹が連動して状態を安定させ、下半身に無駄のない漕ぎを実現してくれます。
エアロバイクのサドル/椅子の高さは?
マシンの横に立って腰骨(骨盤の出っ張っている部分)にサドルを合わせましょう。次に、サドルに座った状態でペダルを足に乗せ、軽く膝が曲がる位置に合わせます。
この状態なら足全体の筋肉を均等に使うことができるので、足の引き締めにも効果的です。
もしサドルの高さがあっていないと、十分な運動効果が得られないばかりか、腰やヒザを痛めてしまいかねません。エアロバイクはヒザの曲げ伸ばしを繰り返す運動です。関節にダメージを与えすぎないよう気を付けましょう。
ジムなどではマシンは前の人が使った状態となっていることが多いでしょうから、トレーニング前には必ず自分にあわせた高さにセッティングするようにしましょう。
エアロバイクのペダルと足の位置は?
足はペダル全体にかけ、踏み込みやすいように平らにしっかりとあわせます。母指球と小指球のラインの中心をペダル軸に乗せる位置にしっかりと固定しましょう。
ヒップアップを狙うなら、かかとで踏み込むようにします。かかとから前に押し込むようにペダルを踏み込めばお尻や腿の裏がわといった背面を鍛えることができます。
太ももを引き締めたいなら、土踏まずに力を入れて下へ押し込むようにペダルを踏みます。
足の踏み込み位置を変えることで使う筋肉が異なります。目的にあわせた踏み込み方を意識しましょう。
エアロバイクのサドルの高さと身長の関係
サドルの高さと身長の関係ですが、計算によって大まかな数値を出すことができます。股下の長さは、男性で身長の45%、女性で身長の44%が平均です。
そして、サドルの高さは、「股下の長さ × 0.85」が自分に合う高さとされています。※地面からペダルまで24cmあるため、地面からの高さは「股下の長さ × 0.85 + 24」となります。
身長別にみたサドルの高さの目安は次の通りです。
身長 | サドルの高さ | 地面からのサドルの高さ | ||
男性 | 女性 | 男性 | 女性 | |
145cm | 55.5 | 54.2 | 79.5 | 78.2 |
150cm | 57.4 | 56.1 | 81.4 | 80.1 |
155cm | 59.3 | 58.0 | 83.3 | 82.0 |
160cm | 61.2 | 59.8 | 85.2 | 83.8 |
165cm | 63.1 | 61.7 | 87.1 | 85.7 |
170cm | 65.0 | 63.6 | 89.0 | 87.6 |
175cm | 66.9 | 65.5 | 90.9 | 89.5 |
180cm | 68.9 | 67.3 | 92.9 | 91.3 |
185cm | 70.8 | 69.2 | 94.8 | 93.2 |
上記はあくまでも目安です。数値を参考に、自分なりの高さに調整してください。
サドルは身長(体格)に合わせることが大切です。身長にあわない状態で運動すると、エアロバイクの正しい効果(全身運動)を得られないどころか、目的とは異なる筋肉を使ってしまったり、背骨や骨盤のゆがみに繋がります。
足の長さとペダルまでの距離が適正でなく無理に運動を続けていると、骨盤と大腿骨の付け根がズレていきます。そしてそのまま続けているとズレが大きくなりかねません。
長さが違えば体のバランスが悪くなり、放置すれば腰痛もしくはヘルニアの原因となる可能性もあります。このような悲劇を避けるためにも、身長に合わせたサドル調整が大切です。
エアロバイクのサドルの高さの調整方法
エアロバイクの種類によって調整方法は異なりますが、だいたいの場合、サドル付近にレバーやノブ、ロックボルトがあります。どのような種類のマシンでも器具を使うことなく、誰でも簡単に調整できるようになっています。
手順は次の通りです。
①ロックボルトを緩め、サドルを手前に引っ張る
②サドルを希望の高さに調整
③位置を合わせたらロックボルトを離してロック
④ロックボルトを締めて固定する
サドルを動かす際は指をはさまないよう気をつけてください。
まとめ
エアロバイクを効果的に活用するには「サドル」がいかに重要であるか、お分かりいただけたかと思います。
もし、エアロバイク・トレーニングで痛みや不調を感じていたのなら、今回の記事を参考に、サドル調整を見直してみてください。正しい姿勢、正しいサドル調整で、快適なダイエットライフを楽しんでください。