※管理栄養士資格を持つライターが書いています。
各種メーカーのオートミールの栄養成分表示に、目安量について30gと記載されている商品が多く見受けられます。オートミール30gの栄養価は体によいのか気になる人も多いのではないでしょうか。
本記事ではオートミール30gに着目し、量り方や栄養価、白米とパンとの比較まで紹介しています。美味しく食べるコツも記載していますので、ぜひ最後まで見てください。
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オートミール30gは計量スプーン大さじ何杯?
オートミール30gは大さじ5杯にあたります。
計量スプーンの大さじ1杯は水の場合だと15ml=15gです。しかし、計量する食品によって比重が異なるため、容量は同じ15mlですが重量は異なります。
オートミールは水より比重が0.4と軽く、計量スプーン大さじ1杯で6gとなります。
30g÷6g=5杯、大さじ5杯です。
オートミールの種類によって多少重量が異なるものの、正確に量らなかったからといってすぐに体の不調につながることは考えにくいです。
同様に、すり切りも必ずしも必要な道具ではありません。オートミールの袋に大さじを入れておき、袋から出すときにすり切る方法がお手軽です。
オートミール30gの計量カップの測り方
オートミール30gは、計量カップでは75mlに相当します。70mlの線と80mlの線の間あたりが計量の目安です。
オートミールの比重は水に対して0.4なので、比重で割ればml表記に直せます。
30g÷0.4=75ml
オートミール30gの容量は75mlと計算できました。
計量カップは一般的に目盛が10mlごとである場合が多いです。75mlを正確に量るのは難しいですが、この場合は正確に量る必要はありません。
70mlと80mlの間の量であれば、大きく30gから逸れることはないでしょう。大さじの計量スプーンで5杯量るのが面倒に感じる人は、計量カップであれば1回の計量で済むためおすすめです。
オートミール30gのカロリーや糖質・たんぱく質は?
オートミールを1食30g摂取した場合における
・エネルギー
・たんぱく質
・脂質
・炭水化物(うち糖質と食物繊維)
の含有量を以下にまとめます。
エネルギー・栄養素 | オートミール30g |
エネルギー | 114Kcal |
たんぱく質 | 4.1g |
脂質 | 1.7g |
炭水化物 | 20.7g |
炭水化物のうち糖質 | 17.9g |
炭水化物のうち食物繊維 | 2.8g |
1食あたりのエネルギーは114Kcalと低めです。
穀類に分類されるため主成分は炭水化物であり、脂質は1.7gと含有量は少ない値となっています。
オートミールは「低GI食品」としても知られています。GIとは食後の血糖値の上昇速度を示す値です。
食物繊維を多く含むため消化がゆっくりで、血糖値の上昇速度も緩やかになります。これにより、血糖値を下げて脂肪を蓄積するインスリンの過剰分泌を防ぐことが可能です。
脂質の含有量が少ないうえ、脂肪蓄積量を抑えることができるため、健康やダイエットに適しています。
オートミール30gのエネルギー産生栄養素バランス(PFCバランス)
オートミールのエネルギー産生栄養素バランス(PFCバランス、以下エネルギー産生栄養素バランス)について説明していきます。
まずはエネルギー産生栄養素バランスについてご説明します。
PFCバランス・PFC比率とも言われ、日本人の食事摂取基準(2020年版)より「エネルギー産生栄養素バランス」に名称が変更されました。
・P=Protein(たんぱく質)
・F=Fat(脂質)
・C=Carbohydrate(炭水化物)
を表しています。
健康を維持するためには、理想とされるそれぞれの割合を守る必要があり、
・たんぱく質=13~20%
・脂質=20~30%
・炭水化物=50~65%
とされています。
オートミールの場合は
・たんぱく質=14.3%
・脂質=13.4%
・炭水化物=72.3%
となっており、穀類であるため炭水化物の比率が高い食品です。
補正するためには、たんぱく質や脂質を含む食材と一緒に摂りましょう。
オートミール30gの白米やパンとの比較
オートミール30gと、同じく1食あたりごはん軽盛り1杯、食パン6枚切り1枚と比較した表を以下にまとめます。
エネルギー・栄養素 | オートミール30g | ごはん1杯150g | 食パン1枚60g |
エネルギー | 114lKcal | 234Kcal | 149Kcal |
たんぱく質 | 4.1g | 3.0g | 4.4g |
脂質 | 1.7g | 0.3g | 2.2g |
炭水化物 | 56.6g | 57.2g | 28.9g |
カリウム | 78mg | 44mg | 52mg |
カルシウム | 14mg | 5mg | 13mg |
マグネシウム | 30mg | 11mg | 11mg |
リン | 111mg | 51mg | 40mg |
鉄 | 1.2mg | 0.2mg | 0.3mg |
食物繊維 | 2.8g | 2.3g | 2.5g |
オートミール1食分のエネルギーはごはんの1/2、食パンの3/4程度で、摂取カロリーを抑えられます。ただし、オートミール単体では食べにくいため、他の食品と一緒に摂取する点を考慮しましょう。
その他、鉄がごはんの6倍、食パンの4倍含まれていることは大きな魅力です。鉄は日本人に不足しがちな栄養素で、主食としてオートミールを食べれば手軽に鉄を摂取可能です。
オートミール30gの米化の水の量・レンジ何分?
オートミール30gの米化に必要な水の量は50mlです。適度になじませて500wで1分加熱したのち、再度軽く混ぜれば完成します。
材料の計量と種類の選定が美味しく食べるポイントです。
材料を目分量で量ることはおすすめできません。加水量が少ないと固さが残り、逆に水が多すぎると団子状になってしまいます。
少なくとも初めのうちは計量する方がよいでしょう。慣れてきたら自分好みの固さに仕上がるよう、加水量を調整してください。
種類については一般的にロールドオーツが米化に適しており、中でも大粒の方が白米の食感に近くなります。
ロールドオーツはもみ殻を取り除いて蒸し、ローラーで薄く引き伸ばしてから焼いて、窯でローストした種類です。
好みによっては、ロールドオーツをさらに細かく粉砕したクイックオーツを混ぜた方が美味しいと感じる人もいます。粒の残る食感よりももちもちした食感になるので、自分に合った方法を試してみてください。
オートミールを美味しく食べるコツ4個
オートミールを美味しく食べるには、本項で紹介するコツを抑えましょう。
1. 続けられる頻度や量で食べる
健康的な食生活やダイエットは、続けることが何より効果的です。
毎食オートミールを食べていると、飽きが来てしまい食べる習慣につながらないことも。食べる義務感のあるダイエットは、辛いものになってしまいます。
自らすすんで食べられる頻度や量を見つけることで、美味しく食べ続けることが可能です。
2. バリエーションを広げる
オートミールのバリエーションを広げることは、美味しく食べるために大切なことです。毎回同じ料理を食べているとどうしても飽きやすくなります。
味つけに変化を持たせる、いつもと違う料理やお菓子にするなど新しい食べ方を試してみてください。自分好みのオートミール料理に出会えることもあるでしょう。
3. 好みの料理や味、固さで食べる
独特の風味や食感を持つオートミールですが、好みの料理や味、固さにすることでより美味しく食べられます。好みの料理にすれば食べる楽しみにつながりますよね。
またオートミールをふやかした際のドロドロが苦手な場合や、逆に食感が残るのが好みでない場合もあってまずく感じてしまう人もいるでしょう。
自分に合ったふやかし加減や加熱の具合を見つけられれば美味しさにつながります。
4. 料理に合った種類を選ぶ
オートミールの米化にロールドオーツが適するように、料理ごとに適した種類があります。実際にレシピを検索して作るときも、使用する種類に着目してみてください。
しかし、レシピに種類の記載がないこともあります。その場合は別のレシピで作るか、同じ系統の料理から推測して作りましょう。
おすすめのオートミール商品
国内製造でクセがなく食べやすいので、高評価レビューも多い人気商品です。乳児用規格適用食品なので、赤ちゃんの離乳食でも安心。
まとめ
オートミール30gに着目して、量り方から栄養価、米化する場合の作り方、美味しく食べるコツまでを紹介しました。
計量スプーン大さじ5杯、計量カップ70〜80mlの間が30gにあたります。
美味しく食べ、無理なく続けるにはコツが必要です。色々なバリエーションを広げて、自分好みのオートミール料理を見つけてみてください。