※管理栄養士資格をもつライターが書いています。
鉄玉子を購入してしてみたけれど、具体的にいつ入れたらいいのかなど、使い方に困っていませんか?使うなら、効果的な使い方をしたいですよね。
この記事では鉄玉子を初めて使うときの手順や、実際に飲み物や料理に使うときの方法を紹介しています。鉄玉子の具体的な使い方や鉄がより多く摂れる方法が分かりますので、ぜひ最後まで見てください。
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鉄玉子の効果
「ザ・鉄玉子」の商品パッケージに記載されている鉄の溶出量は以下の通りです。
・沸騰時→0.042mg
・沸騰から3分後→0.050mg
・沸騰から10分後→0.069mg
水1Lに鉄玉子を1つ入れた場合の結果です。沸かす時間が長いほど、鉄が溶け出す量は多くなる傾向にあります。
さらに酸性の食品や調味料を使うと、鉄が溶け出す量が増加します。そのため、食酢やレモン汁をお湯に加えて沸かせば、大幅に鉄の溶出量を増やせるのです。
酸性の食品ではありませんが、水に食塩を溶かして沸かしても鉄の溶出量が少し増える点も知っておくとよいでしょう。鉄玉子で塩水を沸かし、料理に活用するのもよい方法です。
また2種類ある鉄のうち、鉄玉子には吸収率の高い種類が含まれています。よって効率的に鉄を摂取可能です。
鉄玉子で水を沸かす・白湯なら時間は何分?
白湯を作るなら、時間は沸騰から10分加熱し続けたほうがよいです。鉄卵から溶け出す鉄の量が、より増えるからです。また、味もまろやかに感じられることが多いです。
水に鉄玉子を入れ、お湯を沸かせば簡単に作れます。
酢やレモン汁を入れて飲むのもおすすめです。酸性の水は鉄を溶かす性質を持つため、鉄の摂取量が増えるからです。
白湯として飲むなら、ザクロ酢などフルーツ由来の酢やレモン汁を加えて沸騰させた白湯が飲みやすいかもしれません。果物自体を入れて沸かせば、鉄も摂れますしおしゃれに見えます。
鉄玉子の最初の使い方・初めて使うときは?
鉄玉子を初めて使う場合は、まず下処理をしましょう。下処理をせずにそのまま使うと、鉄の味がするかもしれません。
鉄玉子をパッケージから出したら、まずは水でよく洗います。
次に鉄玉子と水をケトルややかんに入れて火にかけます。沸騰したらお湯は捨ててしまいましょう。湯を沸かして捨てる作業は2〜3回繰り返すとよいです。
その後使用する場合は特に何もせず、使いたい調理器具に鉄玉子を入れて使います。
使用しない場合は、キッチンペーパーなどで水気をよくふき取り、湿気の少ない場所に保管しましょう。
鉄玉子の使い方[電気ケトル・お湯ポット・ティファール]
作り方はポットなどに水と鉄玉子を入れ、通常どおりにお湯を沸かすだけなので、簡単です。沸騰によりケトルなどの内側が傷ついてしまう点には注意してください。
破損防止のために気をつけるポイントは以下の通りです。
・鉄玉子は沸かす前に入れておく
・水はたっぷり入れすぎない
鉄玉子を入れる前にお湯を沸かしてしまったら、お玉や穴じゃくしに鉄玉子を乗せ、やかんやケトルの底にそっと置くように入れてください。
沸騰した状態で鉄玉子を入れる場合、やけどをしやすいので器具はもちろん蒸気にも要注意です。
ほかにも有効な手段として、「ティーバッグに鉄玉子を入れて使う」「平たい鉄玉子を使う」などの方法があります。状況に合わせて対策をしてください。
鉄玉子の使い方・煮出し時間[麦茶]
鉄玉子、水、茶葉を鍋ややかんに入れ、沸騰するのを待ちます。沸騰したら、10分ほど煮出しましょう。
10分沸騰させると、短い時間で沸騰させるよりも鉄の溶け出す量が多くなります。
鉄玉子やお茶が黒ずむことがありますが、心配はいりません。お茶に含まれるタンニンという成分によるものです。
鉄玉子にタンニンが付着することで、鉄玉子自体も黒くなります。健康上に影響はありませんので、ご安心ください。
むしろ鉄玉子に黒い皮膜ができると、うれしい効果もあります。鉄玉子が酸素に触れにくくなるので、サビやすさを緩和してくれるのです。
鉄玉子の使い方[味噌汁の作り方]
①鍋に鉄玉子と水またはだし)を入れて火にかける
②具を入れて火を通す
③味噌を入れてひと煮立ちさせる
④完成
⑤すぐに鉄玉子を取り出す
ポイントは2つです。
1つ目は水の状態から鉄玉子を入れることです。沸騰してから鉄玉子を入れると、鉄臭さを感じやすくなってしまいます。
2つ目は味噌汁が完成したら、すぐに鉄玉子を取り出すことです。鉄玉子を味噌汁に入れっぱなしにすると、黒っぽくなってくる場合もあります。体に悪いものではありませんが、黒っぽい味噌汁は食欲がそがれやすいでしょう。
取り出すときは、やけどに気をつけながらトングや穴じゃくしで取り出してください。
味噌漉し(みそこし)をお持ちの方は、始めから鉄玉子を味噌漉しに入れてから作ると、完成してすぐにに取り出しやすいです。
<h2<鉄玉子の使い方[炊飯器のご飯の炊き方]
鉄玉子はご飯を炊くときに入れても効果的です。作り方は簡単です。
お米を研いで内釜に入れ、加水したら炊飯器のスイッチを入れます。
鉄玉子を内釜に入れるとき、端に入れないようにしてください。内釜を傷つけてしまう可能性があるからです。鉄玉子は内釜の中央にそっと置くようにしましょう。
鉄の味がお米に移るか気になりますが、味に変化はありませんので安心してお召し上がりください。また、鉄の香りもほとんどしません。
ご飯が炊けたらトングなどで取り出します。箸で掴もうとすると、滑ってやけどの原因になりますので避けましょう。
鉄玉子にはご飯がこびりつきます。すぐに洗おうとするとごはん粒が落としにくく、洗い残しの原因になります。取り出したらすぐに水につけておきましょう。こびりついたご飯がふやけて、落としやすくなります。
鉄玉子の炊飯器入れっぱなしは大丈夫?
鉄玉子は炊飯器に入れっぱなしにしても健康に影響はありません。味や香りが変化することもほとんどないでしょう。
デメリットを挙げるなら、鉄玉子を炊飯器に入れっぱなしにすると、鉄玉子のサビを促進することです。
鉄が熱いままだと酸素と結びつきやすく、酸化鉄となりサビやすくなってしまいます。サビ自体は体に悪影響はないのですが、サビが内部まで及ぶと、鉄玉子の買い換えが必要になることも。
炊飯できたら、早めにトングなどで取り出すことをおすすめします。
鉄玉子のお手入れ方法3個
鉄玉子をお手入れするときのポイントをご紹介します。
1. 鉄玉子の使用後すぐにお手入れ
鉄玉子を塗れたまま放置しないようにしてください。濡れたまま放置すると、サビやすくなるからです。
鉄玉子は熱いうちにお玉やトングで取り出します。お湯やお茶を沸かした場合、取り出したらそのまま置いておきましょう。余熱で表面についた水分が蒸発します。
汚れて洗う必要がある場合は、やけどに十分気をつけて洗ってください。洗い終わったらキッチンペーパーなどでよく水気を拭き取ります。さらに乾いたキッチンペーパーでくるみ、ジッパー付き袋に入れるとサビにくいのでおすすめです。
2. お手入れに食酢は使わない
鉄玉子のお手入れの際は、食酢は使わないでください。サビやすくなってしまうからです。
食酢は鉄を溶かすだけでなく、酸化させる作用も持ち合わせています。
結果的に鉄玉子を内部までサビさせてしまいます。内部までサビてしまうと、表面のサビを取ったとしても取りきれません。
赤サビが目立って気になるようなら、金だわしで軽くこするとよいでしょう。ただし、鉄玉子は金だわしで強くこすりすぎないよう注意が必要です。
3. 鉄玉子の湯あかは落とさない
お湯を沸かしたあと、鉄玉子が冷めたあとに湯あかがつくことがあります。気になる方もいるかもしれませんが、湯あかは落とさない方がよいです。
湯あかがついているメリットは以下です。
・お湯を沸かすとお湯がまろやかになしやすい
・サビを防ぐ
湯あかを落としてしまうと、サビやすくなり長持ちしません。鉄玉子の湯あかが気になる気持ちは分かりますが、いい効果をもたらしてくれると思ってそのまま残しましょう。
まとめ
鉄玉子の使い方についてご紹介しました。鉄玉子が簡単に使える道具だと分かってもらえたのではないでしょうか。
お手入れの方法として、すぐにお手入れするのがポイントです。特殊な道具も必要ありませんし、手間も少なくて済みます。
食生活を気にしていなければ鉄不足であることも多いです。毎日こまめに鉄を補給しましょう。