ダイエットやボディメイキング目的で筋トレに励む人が増えています。実際のところ、筋トレにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
この記事では、筋トレのメリットについて詳しく紹介します。「筋トレって何?」「やってみたいけど効果があるんだろうか?」と悩んでいるのなら、ぜひ参考にしてみてください。
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筋トレのメリット12個
筋トレにはどんなメリットがあるのでしょうか?順番に見ていきます。
1. メリハリボディが手に入る
ウォーキングや食事制限が中心のダイエットでは体重や脂肪を落とすことはできても、メリハリボディは作れません。
引き締まった健康的な肉体作りには、エネルギー消費の多い筋肉を鍛えてあげることがボディメイクの秘訣です。
胸、お尻、お腹、背中、足、腕の筋肉を刺激して、メリハリのある綺麗なボディラインを実現しましょう。
2. 痩せやすい体になる
筋肉を鍛えると基礎代謝量がアップします。基礎代謝は生命維持活動に必要なエネルギー消費に使われ、低下すると血液の循環が悪くなり痩せにくい体に。基礎代謝は10代をピークに低下していくばかりですから、積極的に高めていく必要があります。
筋肉を鍛えることで基礎代謝が上がりエネルギー消費が増え、太りにくく痩せやすい体に生まれ変わることができます。
3. 美しい姿勢になる
背中やお腹の筋肉を鍛えると背筋がまっすぐに伸び、誰が見ても美しい姿勢を手に入れることができます。正しい姿勢は猫背や腰痛の改善にもつながります。
最近はスマホやパソコン作業をすることが多く、つい猫背になったり首が曲がってしまいがち。肩こりや頭痛に悩まされることも多いのでは?筋トレで姿勢矯正すれば、そんな不快感ともサヨナラできます。
4. オシャレに服を着こなせる
メリハリがあり、ピン!と背筋が伸びた凛とした体は、どんな服も似合います。体そのものがファッションといってもいいほどなので、華美に着飾らなくてもオシャレを表現しやすいといえるでしょう。
特にスーツやTシャツ姿が様になります。ただし、ムキムキになりすぎると逆効果。ほどよい肉付きの細マッチョを目指しましょう。
5. ストレスが発散できる
筋トレを行うと「しあわせホルモン」と呼ばれるセロトニンが大量に分泌されます。セロトニンは精神的安定をもたらしてくれるホルモン。
ゆったりと穏やかなストレスフリーな気持ちに導いてくれます。トレーニング後の心地よい疲労感、目標を達成できた時の快感もいいストレス解消となるでしょう。
6. 自信が生まれポジティブになれる
筋トレによって分泌される成長ホルモン「テストステロン」は積極性やモチベーションアップをサポートしてくれます。
筋トレはつらく、長期にわたる継続力と自己コントロール力が必要です。それらを乗り超えて成長できたという達成感は「やればでできる!」という自信とポジティブな思考脳へと切り替えてくれるでしょう。
7. 社交性が向上する
「テストステロン」は肉体にとどまらず、精神にも強く働きかけます。チャレンジ精神が旺盛になり、社会性も向上。やる気がみなぎります。
テストステロンは魅力的な顔つきを生み出してくれると言われています。豊かな表情が周囲への好感度を高め活発なコミュニケーションを実現、交流の幅が広がります。トレーニング仲間と情報交換をすることも社交性アップに繋がるでしょう。
8. こり、むくみ、冷えを改善
こりやむくみ、冷えの原因は血行不良にあります。筋肉を鍛えると基礎代謝が向上、血流がよくなることで体はポカポカに。
不快に感じていた症状の改善が期待できます。筋トレで筋肉を作り上げてしまえば、好調な血流を常態化へと導くことができるでしょう。
9. アンチエイジングに効果的
筋トレによる代謝アップは肌や髪のターンオーバー正常化を促進します。筋トレは「若返りホルモン」と呼ばれる成長ホルモンを多く分泌します。
加齢とともに減少していく成長ホルモンを筋トレによって分泌し続ければ、若々しい容姿をキープし続けることができるでしょう。
10. 睡眠の質が向上する
筋トレを行うと、体と脳が心地よい疲労感に満たされスムーズに眠りにつくことができます。脳が寝ている間に筋肉の傷や疲労を回復しようと、深く良質な眠りへと誘ってくれるのです。
テストステロンの量が眠りの質と深さに関連するといわれていますから、筋トレすることで睡眠の質は向上するでしょう。
「有酸素運動をするとよく眠れるというのは、科学的根拠に基づく確立した理論だ」とした上で、「しかし、我々の研究の結果、どうやら筋トレには、有酸素運動だけでなく、有酸素運動と筋トレを両方行った場合をもはるかに上回る睡眠改善効果がありそうだということが分かった」と付け加えた。
参照:米心臓協会の研究論文
11. 体力が向上、疲れにくくなる
日常生活には筋力が欠かせません。筋力が弱まると動きが緩慢になり、疲れやすくなってしまいます。筋トレで胸・背中・腿といった大きな筋肉の筋持久力を高めていけば持続的エネルギーが生まれ体力が向上、疲れにくい体になります。
特に、体全体の60~70%を占める下半身は行動の原動力。筋トレで下半身を引き締めれば、階段を駆けあがっても息切れすることもなくなるでしょう。
12. 疾病リスクの低下、QOL向上
筋トレを行っている人の疾病・死亡リスクは平均よりも10~20%程度減少するという調査報告(参照:東北大発表資料)があります。筋力アップで基礎代謝を高めることは肥満予防につながり、がん予防になるとも。健康寿命が伸びることはQOL向上に繋がります。
また、筋肉は内臓や骨を衝撃から守ってくれます。高齢になると足腰がおぼつかなくなり骨も弱くなってきますから、筋肉の鎧で守ってあげましょう。
男性の筋トレのメリット
鍛え上げた肉体は頼りがいがあり、女性に安心感を与えます。肉体改造はコンプレックスを払拭し、自信に変えてくれます。自信に溢れたポジティブな行動力が交友関係を広げ、出会いのチャンスを引き寄せてくれるでしょう。
筋トレで分泌される男性ホルモンのテストステロンは、別名「モテホルモン」。筋肉形成以外にも記憶力・社交性・モチベーション向上といったメリットをもたらします。性欲が増すことで顔つきも精悍になり、ワイルドな魅力が生まれます。
若々しい見た目も好印象。テストステロンは「若返りホルモン」とも呼ばれるくらい、アンチエイジングに効果的。いつまでも若々しく清潔感溢れる”イケオジ”を目指しましょう。
女性の筋トレのメリット
ウォーキングなどの有酸素運動は体重を落としてはくれますが、クビレを作るのには向いていません。筋トレなら好みに応じたメリハリのある体を作り上げることができます。基礎代謝があがることで太りにくく痩せやすい体質へと変わるのも嬉しいですよね。
冷えやコリ、むくみなどに悩む女性も多いでしょう。これも、血行が良くなることで改善できます。姿勢がよくなるので、猫背や肩こりに悩まされる心配もありません。自律神経が正常化することで生理不順や更年期障害といった不調から解放される人も。
血行の改善はアンチエイジングにも繋がります。筋トレによって分泌されるテストステロンは筋肉だけでなく、肌や髪、爪のターンオーバー正常化に貢献。若々しい美しさを生み出してくれるでしょう。
筋トレのメリットの論文や科学的根拠は?
東北大学、早稲田大学、九州大学の研究者が共同で研究し、発表した論文(参照)があります。また、この論文はスポーツ科学・医学分野で最も権威があると言われるBritish Journal of Sports Medicine 誌にも掲載予定と書かれています。
論文内容としては、以下の内容となっています。
・筋トレを実施していると、総死亡・心血管疾患・がん・糖尿病のリスクは 10〜17% 低い値を示し、総死亡・心血管疾患・がんについては週 30〜60 分の範囲で最も リスクが低く、糖尿病は実施時間が長ければ長いほどリスクが低かった。
・一方、筋トレの実施時間が週 130~140 分を超えると、総死亡・心血管疾患・がんに対する好影響は認められなくなり、むしろリスクは高い値を示した。
・本結果は筋トレの長期的な健康効果を示す一方、やりすぎるとかえって健康効果が得られなくなってしまう可能性を示唆する重要な知見である。
筋トレの効果を上げるためには?
トレーニングも大切ですが、それ以上に気を配りたいのが毎日の食事。良質な筋肉は、良質な食事が作り出してくれます。
絶対に摂取したいのがタンパク質。筋肉の成長にはタンパク質が欠かせません。食事だけで十分なタンパク質が摂れない場合はプロテインを活用しましょう。
プロテイン摂取のタイミングは筋トレ後、朝、寝る直前が効果的です。朝食を抜くのはNG!朝からしっかりと栄養補給しましょう。
ビタミンB6、亜鉛、ミネラル、炭水化物などの栄養素も必須です。 食事は丼ものなど単品は避けて、定食のように小鉢が複数つくセットがおすすめ。外食やコンビニ弁当は高カロリーになりがちなので避けたほうが賢明です。
筋肉のことを考えるのなら自炊するといいでしょう。栄養素バランスやカロリー計算しながら料理すれば、食べ過ぎる心配もありません。
筋トレを続けるコツ3個
負荷の高いトレーニングは継続が困難です。筋トレが続くかどうか心配な人は、次の3つを試してみてください。
1. 目標を数値化する
物事を達成するには「動機」が大切。どうして筋トレするのか、筋トレすることによってどんな体を手に入れたいのか具体的にイメージしましょう。
「○月○日までに○キロ体重を絞り込む/○キロのダンベルを持ち上げられるようにする」など、目標を数値化すると意識も変わります。目標は必ず通る場所などに貼ってよく目にするようにすれば、脳が自然となすべきことをインプットしてくれます。
2. 毎日やらない
筋トレは毎日やる必要はありません。2~3日に1回、30分程度でも十分な効果を得ることができます。曜日ごとに鍛える部位を変えるのもいいですね。月曜日はお腹の日、火曜日は腕の日…といった具合にメニューを組めば、大きな負担もかかりません。
筋トレが義務にならないよう、どんな形でもいいので自分なりのルーティンを生み出しましょう。気が乗らないときはケガのリスクも高まりますから、思い切って休んでください。
3. 筋トレ仲間を作る
ジムに通ったりSNSで情報交換するなど、筋トレ仲間を作るのもおすすめです。一人で黙々とやるよりも、楽しく切磋琢磨したほうがモチベーションも上がります。なにより仲間がいるというのは心強いもの。練習メニューの相談もしやすいでしょう。
仲間作りが苦手な場合は、パーソナルトレーナーをつけるという手も。的確なアドバイスを受けることでより効果的なトレーニングを実践することができます。
初心者におすすめの筋トレメニュー5個
まずは基本的なものからスタートしましょう。初心者におすすめの筋トレは次の5つです。
1. プランク
腹直筋などのインナーマッスル、二の腕、背中を鍛えます。うつ伏せ状態で前腕と肘、つま先を地面につけた姿勢をキープ。シンプルですが、慣れないうちはプルプルして30秒もきつく感じるでしょう。
2. クランチ
いわゆる「腹筋」です。仰向けに寝転び、膝を曲げた状態で息を吐きながら上体を起こしていきます。最初はおへそをのぞき込むぐらいの角度でOK!プランクは体全体を、クランチはピンポイントで腹直筋を鍛えます。
3. スクワット
器具なしで気軽にできる下半身トレーニングです。お尻、太もも、ふくらはぎ、背中の筋肉を鍛えてくれます。正しい姿勢で行わないと腰や膝を痛めかねないので注意が必要です。
4. 腕立て伏せ
腕立て伏せは上腕二頭筋、上腕三頭筋、大胸筋を鍛えてくれます。徐々に負荷を上げていけば、より大きな範囲の筋肉を鍛えることができます。最初は膝をついた状態からチャレンジするといいでしょう。
5. ヒップリフト
腰まわりとお尻の筋肉を鍛えるトレーニングです。仰向けに寝た上体から、膝から肩が一直線になるように腰を上げていきます。布団の中でもできるので、朝起きたときなどに実践してみましょう。
まとめ
筋トレの目的は「ムキムキマッスル」だけにあらず。筋トレは健康寿命を延ばし、明るく楽しい毎日を実現してくれます。できる範囲からコツコツと、理想のカラダづくりを目指しましょう。