ダイエットの達成目的のひとつに「BMI16」という数値があります。芸能人や読者モデルなど、BMI16を公言する人も多く、美容意識の高い人たちの目標数値となっているようです。
BMI16の人たちの体型は、いったいどんな見た目なのでしょうか?太って見えるのか、痩せすぎなのか不安に思ってしまいますよね。
今回は「BMI16」の見た目について詳しく紹介します。無理のないスタイルづくりの参考にしてください。
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BMIとは?計算方法と理想数値
BMI(Body Mass Index)とは「ボディマス指数」と呼ばれる肥満度数をあらわす国際基準のこと。おもに生活習慣病の予防を目的として用いられる数値で、特定検診などでチェックされることが多いでしょう。
計算式は「BMI=体重(kg)÷ 身長(m)の2乗」
(例)身長160cm・体重58kgの場合
計算式:58÷1.6÷1.6=22.6
⇒BMI値は「22.6」となります。
日本では、一般的に、BMI値18.5以上25.0未満が「普通体重」とされます。それ以下は低体重(痩せ)、それ以上は段階に応じて肥満度レベル(1~4度)が上昇します。
美容・健康面からみた理想の数値は次の通りです。
BMI値 | 判定 |
22.0 | 健康体重(もっとも病気になりにくい) |
20.0 | 美容体重(理想のスタイル) |
18.0 | シンデレラ体重(やや痩せ) |
17.0 | モデル体重(痩せすぎ) |
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BMI16の見た目は痩せすぎ?やばい?
BMI16は「重度の痩せ」状態ですが、女優やモデルでこの数値の人もいるでしょう。痩せ具合が心配される数値ではありますが、実際の見た目はどうなのでしょうか?
BMI16くらいのモデルといえば山田優さん(169cm・47kg)。現在の彼女のBMIは、公式発表によれば16.46。引き締まった肉体が美しいですが、「激やせ!」と話題にもなりました。少し骨ばって、体調が心配になってしまう印象です。
同じくBMI16.44の益若つばささん。彼女の場合、骨の浮き上がりを感じさせることがなく、少しふっくらとしていて、女性らしい柔らかなイメージを与えます。
同じ数値であっても、人によって見た目には個人差があることがわかります。「BMI16だから痩せすぎてヤバい」とは言い切れませんが、BMIはもう少し高い数値のほうが健康面では安心です。
BMI16の男性の見た目
BMI16の男性の見た目は、一見するとモデルのようにスラっとしています。ただ、筋肉が薄く痩せ気味な体は頼りなさげ。食生活を心配されてしまいそうです。その影響か、暗いイメージを与えてしまうかも。
身長の高い人だと、ジャケットやデニムパンツがよく似合うモデル体型。本郷奏多さん(16.5)、GACKTさん(16.9)などはその代表格といえそうです。
小柄体型でやせていると、「病気でもしたのかな?」と心配され、やつれて見えてしまうかもしれません。
BMI16の女性の見た目
BMI16の女性の見た目は、スラっとしてよく引き締まって見えるでしょう。無駄な贅肉がないのでスタイルがよく見えます。とはいえ、脂肪も筋肉もない体は健康的とはいえません。ここまでくるとあまりに細くて、痩せすぎを心配してしまうことが多いでしょう。
女性の体は脂肪によってふっくらとしているのが特長ですが、BMI16ともなれば脂肪はほとんどついておらず、骨が浮き出てみえてしまうことも。不健康そうなイメージがついてしまうこともあるかもしれません。
BMI16で太って見える人の理由
①体脂肪が多い
BMI値が16なのに太って見えるという人は、運動不足や栄養不足が考えられます。筋肉量に比べて体脂肪が多いため、太って見えてしまうのです。筋肉と脂肪は重さが同じでも、体積は倍ほど違います。
太っているかどうかを気にするなら、BMIよりも体脂肪率をチェックしましょう。体脂肪率は体内に蓄積された脂肪が体重に占める割合です。この数値が高ければ、BMI16でも人によっては太って見えることもあるでしょう。
特に気を付けたいのはお腹周り。全体が細くてもぽっこりお腹がでていれば、太っている印象を与えてしまいます。
ぽっこりお腹は、腹筋の力が弱まっている証拠。必要な筋肉がないから内臓を支えられず、ぽっこりと出てしまうのです。筋肉量をアップすれば内臓も正しい位置に戻り、すっきりしたお腹周りを手に入れられるでしょう。
②姿勢が悪い
他には姿勢の悪さも理由として考えられます。姿勢が悪いとお腹が出ているように見えます。
猫背で頭が前に出ているような姿勢になっていないか姿見で確認してみましょう。そして普段から立つ姿勢、歩く姿勢を意識して直しましょう。
BMI16で足太い人の理由
BMI16はかなり痩せ型ですが、足が太く見える人は、もともと下半身がしっかりした体型や骨格であることが原因として考えられます。
他には、姿勢が悪く、筋力がないとお尻や足がたるんで見え、上半身とのバランスから太く見えることもあるでしょう。
BMI16の健康は?生理は?
BMI16の人は食が細い傾向にあります。十分な栄養素を摂れていないことが多く、体調を崩しやすいでしょう。筋肉量が少ないため自律神経が乱れ、身体が冷えやすくなることも。健康体に比べると骨粗鬆症になるリスクが高まります。
また、低体重の人は女性ホルモンが乱れがちになり、生理不順を引き起こします。酷いと生理が止まってしまうでしょう。この状態が継続されれば卵巣機能に障害が生じ、妊娠が難しくなることも考えられます。
BMI16の妊娠率や子どもへの影響は?
BMI16などの低体重状態は標準体重の人に比べて妊娠率・出生率が低くなる可能性があります。妊娠率にかんする論文データは見つかりませんでしたが、月経不順・無排卵などのリスクが上がるためです。
また、低栄養状態のままだと胎児に悪影響を与えかねません。
例えば次のような研究データがあります。
妊娠中の体重増加量が8kg未満であることが、低出生体重に最も大きな影響を与えていました
引用元:国立環境研究所
妊娠可能年齢女性の「やせ」が増加しており、妊娠前からの低栄養状態が想定される。この低栄養状態での妊娠は、一つ低出生体重児増加に寄与している事が明らかとなった。
引用元:厚生労働科学研究
BMI16は疲れやすい?
BMI16の人は必要な栄養素が十分摂れていないためスタミナ不足で体力がなく、疲れやすいでしょう。疲労回復力も弱いので、いったん疲れるとなかなか回復しません。
ちょっと動くだけでも疲れてしまうので、運動が苦手になります。動かないことで筋肉量が減っていきさらに疲れやすくなる…という悪循環に陥りがちでしょう。
鉄分が不足することで貧血を起こしやすく、顔色が悪い人も多いでしょう。頭痛や目眩に悩まされたり、慢性的なだるさを感じることも。
抵抗力が落ちているので風邪をひきやすくなります。感染症などにも要注意です。
BMI16以下は病気・危険?
病気リスクが低い健康体重はBMI22ですから、16という数値はかなり健康な状態から離れているといえるでしょう。不妊症、骨粗鬆症などの危険性が高まります。
肥満指数(BMI)と死亡リスクの大規模な研究データがありますが、BMI14.0〜18.9の男性は最も低いBMIのグループに比べて、ハザード比が1.78。BMI14.0〜18.9の女性はハザード比が1.61となっており、死亡リスクは明らかに高く危険な状態と言えます。
引用元:国立がん研究センター
BMI16の男性・女性芸能人・モデル
BMI16付近の男性女性芸能人やモデルを紹介します。過去に公表されているデータではありますが、現在もその体重とは限りません。
・本郷奏多(174cm・50kg)
・瀬戸康史(175cm・50kg)
・山田優(169cm・47kg)
・ローラ(165cm・45kg
・益若つばさ(150cm・37kg)
BMI16の身長別体重
身長(cm) | 体重(kg) |
145 | 33.6 |
146 | 34.1 |
147 | 34.6 |
148 | 35.0 |
149 | 35.5 |
150 | 36.0 |
151 | 36.5 |
152 | 37.0 |
153 | 37.5 |
154 | 37.9 |
155 | 38.4 |
156 | 38.9 |
157 | 39.4 |
158 | 39.9 |
159 | 40.4 |
160 | 41.0 |
161 | 41.5 |
162 | 42.0 |
163 | 42.5 |
164 | 43.0 |
165 | 43.6 |
166 | 44.1 |
167 | 44.6 |
168 | 45.2 |
169 | 45.7 |
170 | 46.2 |
171 | 46.8 |
172 | 47.3 |
173 | 47.9 |
174 | 48.4 |
175 | 49.0 |
176 | 49.6 |
177 | 50.1 |
178 | 50.7 |
179 | 51.3 |
180 | 51.8 |
181 | 52.4 |
182 | 53.0 |
183 | 53.6 |
184 | 54.2 |
185 | 54.8 |
186 | 55.4 |
187 | 56.0 |
188 | 56.6 |
189 | 57.2 |
190 | 57.8 |
BMI16の健康的なダイエット方法7個
極端な食事制限でBMI16を目指すのは危険です。次の項目を参考に、健康的なダイエットを心掛けましょう。
1. カロリー計算はざっくりでOK
カロリーを細かに計算し、摂取量を減らす人がいますが、これはNG。必要最低限のカロリーを摂取しないと、体や脳の機能を正しく維持できません。
1日に必要なカロリーは年齢、性別、筋肉量(活動量)によって異なります。自分の体に合わせた摂取カロリーを把握して、必要分をしっかりと摂取しましょう。
2. 良質なタンパク質を摂る
タンパク質は筋肉を育て、貧血を防いでくれます。筋肉量が増えるほどに基礎代謝がアップし、痩せやすい体になりますから、タンパク質は積極的に摂取していきましょう。
カロリー控えめでタンパク質を多く含む「かつお」(25.8g/108kcal)、「鶏ささみ」(23.9g/98kcal)などがおすすめです。
3. 有酸素運動で脂肪を燃焼
無駄な脂肪を燃焼させるには、有酸素運動がおすすめです。ウォーキングやヨガといった軽めの運動なら疲れやすい人でも取り入れやすいでしょう。自宅ならエアロバイクもおすすめです。
まずは1日30分、慣れてきたら徐々に距離と時間を伸ばしていきましょう。運動時間が取れない人は、スクワットや昇降運動、ラジオ体操などを行ってください。
4. 筋トレでメリハリ
引き締まったメリハリボディを目指すなら、気になる部分を集中的に筋トレしてみましょう。スクワットやクランチなど、手軽に取り入れられるものからはじめてみるといいですね。
毎日やる必要はありません。2日に1回など、筋肉を休めながら育てていきましょう。
5. 体幹トレーニングを取り入れる
体幹は体の中心部(インナーマッスル)のことで、ここを鍛えることで姿勢がよくなり、安定した動きが可能となります。体を正しい状態に保つことはケガの予防にも繋がります。
腹式呼吸で腹筋を鍛える「ドローイング」、お尻や太ももの筋肉を鍛える「ヒップリフト」などがおすすめです。
6. 姿勢改善に取り組む
モデルの立ち姿って、美しいですよね。きれいな姿勢を保つのって、意外につらく、難しいんです。背筋と腹筋の力がないと、美しい姿勢は実現できません。
普段から立ち姿、歩き方、座り方を意識して正していくといいでしょう。
7. 良質な睡眠をとる
健康的なダイエットには良質な睡眠が欠かせません。就寝中には成長ホルモンが分泌され、筋肉を修復し、疲労を回復してくれます。寝る前には軽くストレッチ、理想の7時間睡眠を心掛けましょう。
睡眠の重要性を示す調査として以下があります。
2005年に米国コロンビア大学が行った睡眠と肥満にかんする研究では、平均睡眠時間が7~9時間のグループと比べて、4時間以下のグループは73%、5時間のグループでは50%、6時間のグループは23%、肥満の確率が高いというデータがあります。
まとめ
BMI16はけっして健康体とはいえません。数値にこだわるよりも、健康的な見た目のボディメイクを心掛けたいですね。健康被害リスクを避けるためにも、無理のない方法でスタイルキープを目指しましょう。